愛する子どもたちへ
今この時この瞬間、
私たちは世界を選択し続けている。
それはあなたたちへ
私たちからつなぐ世代のバトン。
ペン先に夢をのせて
この手に力を与えて
私たちは無力じゃない。
世界は輝き続けている。
私たちは照らし続けている。
いのちの軸を取りもどす
足元に
いのちの輝きは
ゴロゴロ転がっている。
ときおり
「こうあらねば」
と踏ん張っている
自分に気づく。
もっと体の声聞いて、
自分が咲ける瞬間を
ただただ信頼して。
野花は語りかける。
だれも見ていなくても
そっと花を咲かせて。
絵本ぺらぺらり
大学のとき、
学校の先生から
こんな話を聞いた。
話すこともできない、
動きもほとんどない、という
重度障害のお子さん。
教室の端っこで
ただただ
本をペラペラしていた。
よくよく観察すると、
めくる感触を
楽しんでいるようだと。
だから、
太鼓や水、
振動を通して働きかけると
意思ある反応が
かえってきたーーー。
これが、
私が触れた教育の原点。
どんな人でも、
意思があるんだ。
どんな状況でも、
コミュニケーションは
とれるようになるんだ。
会ったこともない彼女の姿は
わたしに教育への道を
ひらけてくれた。
それから10年。
一歳のムスコが
ぺらりぺらりと
本をめくる姿を見て、
その原点を思い出す。
どんな人も
世界を味わえること。
世界をひろげていけること。
やさしいまなざし
[子どもたちのまなざし]
生まれたときから
いつも一緒の二人。
お互い何をもってるのか
気になるようで、
ハイッて渡したり、
取り合いして泣いたり。
最近は
「行くよー」とさそうと
おいでー、と言いたげに
手をつなごうとする。
こんなに小さくても
まなざしに
人のやさしさ宿ってる。
わからないこと
できないこと、
わからないことに
素直になること。
わからないことは
わからないと言えること。
難しいことを
難しいといえること。
自分にストップをかけられること。
それも、勇気。