私たちが大切にするべきものは何だろう? 大切にするってどういうこと? 日々を綴る中で、片鱗に触れられたら幸せです。

みなしま活動報告Vol.27

◆みなしま天然工房
◇ひとくちcafe

一口を考え、
暮らしを考え、
地域を考え、
世界を考え、
できることから少しずつ…
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前回の報告で、ビーイングタッチで「丸ごと受け入れる」という学びを得たことをお伝えしました。

もう一つ、身に沁みて感じたことがあります。それは、形は結果でしかないということ。夢がどう展開するか今はわからず、まだ見ぬ可能性が無限にあるということ。

活動報告を始めた当初、自分なりに考えた「みなしま天然工房」構想がありました。それが障害者の働く場作りであり、健康や環境に配慮した材料を使って、南伊勢町天然酵母パン屋をオープンすること。それは「私が今まで見てきた」国際協力や特別支援教育の世界を元に考え出したアイディアでした。

でも今、平和で豊かな世界を希求している自分にとって、パン屋の実現が一つの選択肢でしかなかったことを目の当たりにしているのです。

自分だけの力でパン屋を実現しようという時、途方もない時間がかかるように思えました。パン修行、場作りとしてのカフェ、商品作り…頑張るほど何かが空回りしていました。

一方で、この数ヶ月間、自分の意思を超えたところで、ものすごい縁に恵まれてきました。

長野の天然酵母パン屋との出会い…からのミュージシャンとの出会い。
伊勢のゲストハウスや自然志向カフェ、そして伊勢が大好きな人力車夫との出会い。
南伊勢の炭窯仲間との出会い…からつながるパン屋出店、全国過疎シンポジウム。今は密かにハッピープロジェクトが進行中。
地域資源バンクNIUという会社に関わってからは、たくさんの市民団体に出会い、国際協力の仕事に携わり、今週はソーシャルビジネスセミナーのネットワーク作りに携わらせて頂きました。

頭で創り上げたイメージを追う時は思うようにいかないのに、目の前のご縁に身を委ねる度、「人々が自分らしく働き、豊かに生活するため、志同じくする仲間と、楽しく活動したい」という想いは、それぞれ相応しい形になっていきました。「夢を実現する」というより、「すでにある」「展開する」という様相で。それは本当に見事で、出会う人出会う出来事に圧倒されるばかりです。

だから一旦「みなしま天然工房」のシナリオにこだわることをやめました。いい意味で手離す。今ここにあるご縁で運ばれることが、一番相応しいものになっていくはずだと感じたのです。

安心できる居場所、健康、平和、豊かさ、幸せ…。自分が大切にしたいテーマが、人生の中でどう展開するかわかりません。結果的に障害者の働く場作りになるかもしれないし、パン屋になるかもしれない。もちろん今もおいしい天然酵母パンを求めて、自分のペースで作っています。

でも、今は形を決めず、もう少し大きな流れに身を委ねてみよう。とにかく自分が納得する生き方や世界を求め続けて行きたい。自分の志を信じて進んでみよう。

どこへ行くかもわからない報告ですが、今日も読んでいただき、ありがとうございました。