みんな大好き、アンパンマン。
「小さい子はみんなアンパンマン好きだから!」
と、いとこがプレゼントをくれた。
おもちゃを与えることをあまり考えていなかった私たち夫婦だったけど、
じーっとぬいぐるみを見つめるムスメを見ながら、
アンパンマンの魅力って何だろう、
と思った。
この、ニコニコ笑顔。
赤ちゃんは、
人の目とかおっぱいとか、
白いバックに黒いドットというハイライトが見やすいらしいのだけど、
まさにアンパンマンはそんな顔だな。
でもそれ以上に、
アンパンマンの優しさというか、世界観というか、そんなものが、純粋な赤ちゃんの心に響くんじゃないかなと思った。
作者のやなせたかしさんは、自身の戦争経験から飢えの辛さを超えた世界を描きたかったんだって。
だからアンパンマンは、困った子がいたら、惜しげもなく自分の顔を差しだすんだね。
お腹が満たされると安心するのは、
老若男女、万国共通。
そんな優しさが、
純粋な子どもの心に染み入るのかな、
なんて考えていた初夏の午後。