私たちが大切にするべきものは何だろう? 大切にするってどういうこと? 日々を綴る中で、片鱗に触れられたら幸せです。

サーバントリーダーシップ講演会

トランジション・シンポジウムの会場、明治学院大から走って向かったのは、秋葉原


これは、自分の中でもスペシャル。
同じ時代に生きているのだから、
会える人には会いたい。
同じ空間を共有したい。

と、思い切って行ってきました。

西水美恵子さんの講演。

世界銀行副総裁を務め、
ブータン国王の志を受けて、
当時官僚的、組織的だった世銀で、
職員の意識を刷新し、
途上国に暮らす人々を基盤とした世銀へと改革を導いた方です。

私が西水さんを知ったのは、
大学生の時でしたが、
彼女の類稀なる経験とスピリット、
それから
「本気になれば何でもできる」
という言葉がずっと心に残っていました。

悩んで思うように進めなかったとき、
なぜか西水さんが頭に浮かび、
本を読みたい、
スピリットに触れたい、
と思っていたら、
講演会の情報が舞い込んできたのでした。

従来のトップダウン型ではなく、社会貢献や社会奉仕をキーワードとした新しいリーダーのあり方です。

いざ、当日。
西水さんが登壇すると、会場の空気感変わりました。
ピリッと緊張感に包まれながら、
そっと心に語りかけるように、
西水さんが発した第一声は、

"Only the constancy in life is change."
「世の中に、変わらないことは一つとしてない」

ブータン前国王、雷龍王4世の言葉でした。
インドと中国という大国に挟まれたブータン。国王は「国家安泰」のヒントを探って、国内を隈なく行脚します。声という声に耳を澄まし、導いたことが、「一人一人の国民が本当に心からブータンに生まれてよかったと思える国づくり」でした。

同様に、
自身が途上国の厳しい現実を目の当たりにした西水さん。
当時、官僚的だった世界銀行で、
副総裁となった彼女が着手したのは、部下の研修プログラムでした。
一番のお客様である途上国の生活に身を置き、現地の声に耳を傾けること。

最初、我が身の安全を人々に任せることに躊躇していた部下たちも、
彼らの現実を知り、
日々の水汲みを、子どもの将来を、自分の問題と捉えるようになると、
湧き上がる思いに突き動かされて、
問題解決の方法を考え始めたそうです。

そんな話を聞きながら、
あなたはどれだけ本気?と
問われている気がしました。

西水さんが特別才能ある人だらというのは簡単。

だけど、彼女が言うのは、
あなたの中にリーダーはいると。
本気になれば何だって変えられると。

彼女の中にも、恐れや、不安や、躊躇いは確かにあったのです。
でも、
それを凌ぐほどの「本気」が、
周りを突き動かし、
世界を変えたのです。

世界の現実を知った今。

紛争や貧困をなくすのは難しいと言うのは簡単。
私の力で変わらないというのは簡単。

でも、本当にそれでいいの?
と言っている私がいる。

今ここにある自分に向き合い、
私は、
言い訳しないで、
世界の子どもたちに、
未来の子どもたちに、
恥ずかしくない生き方ができるように。

こうして、
ちゃんと思い出させてくれる出会いに感謝。