私たちが大切にするべきものは何だろう? 大切にするってどういうこと? 日々を綴る中で、片鱗に触れられたら幸せです。

言葉で灰色の男たちと戦う


言葉で灰色の男たちと戦う。


言葉は食べ物と同じです。

口を通って身体を作る。

空気も同じですが、なるべく身体に良いものを通したい、と思います。


耳に心地のいい言葉は、相手を大切に思う気持ちが乗った言葉です。仕事のやりとり一つでも、丁寧にお願いされて快く引き受ける仕事と、命令されて嫌々やらされる仕事は全然違う。前者の言葉には、相手を尊重する気持ちがにじみ出ていると思うのです。

忙しく働いていたとき、心に灰色の男たちが忍び寄り、これをして、あれをして、と言いたくなる気持ちが押し寄せてきました。ミヒャエル・エンデのモモに登場する灰色の男たちは、もっと働いて時間を稼ぎなさいと甘い言葉をかけ、人々から日々の喜びや余裕を奪う時間泥棒です。思い通りに人を動かそうとする命令やこんな仕事をやらされたという愚痴は、灰色の男たちに言わされている。そういう言葉が追いかけて来た時、「私は奴隷にはならない!」と心の中で叫びます。「はい、喜んで」と任された仕事に感謝する言葉と「お願いします、ありがとうございました。」という依頼相手に感謝する言葉。

これが時間泥棒に対抗する武器にならないかなぁ。