パン焼きによせて

南伊勢の仲間にリンゴ酵母を分けてもらい、天然酵母パンのスイッチが入りました。

上手にパン作りたい！！

と本や教室を漁っていたときには、

思うようにまとまらない生地に、

思うように膨らまない生地に、

そして一番は、

うまく作れない自分に焦っていたのですが、

なぜか今回は、素直にまぁるく丸まるパン生地さん。

何が変わったかと言うと、

作って慣れたことはもちろんのこと、

生地に触れていて、

楽しい！気持ちいい！

という気持ちが大きいことかなぁと思います。

つるんとした表面が表れると、

なんともかわいらしい。

ふんわり膨れている姿が、

なんともけなげ。

そして焼き上がったパンを見て、

笑みいっぱいの家族。

うーん、幸せ。

多少不恰好でも、何にも変えられない贅沢なパンです。

勢い起こした酒粕酵母も、とても元気。今日こねた生地がどうなるか楽しみ！

そんなところに届いた、

栃木のパン師匠から葉書。

パン屋をやりたいんです！と豪語し、開いたばかりのかわいらしいお店を訪ねてから約一年が経ちました。

彼女と話していると、

パンや酵母への愛情がいっぱい感じられます。

あれからしばらく、

師匠みたいになりたくてなりたくて、自分なりに頑張ったのだけど、

途中疲れて(笑)、その人にしか焼けないパンがあるのだと気づいたのは、ずっと後のこと。

カフェテラスモモのパン。

ダーシェンカのパン。

天使のひるねのパン。

我が家のパン。

それぞれに個性があって、

それぞれに笑顔になる人がいます。

とっても素敵なことです。

私は私の場所で、

ここにいる酵母たちと、

どんなパンを作れるかな。